タマネギの歴史はとても古いそうです。
古代ギリシアの兵士は、パンと タマネギ を持って戦地へ出向いたといわれています。薬効が高いことをすでに理解していたと考えられます。
日本で本格的な栽培が始まったのは明治時代。江戸時代の書物に見当たらないのはそのためでしょうか。
タマネギ は、根ではなく茎の根元が大きくふくらんだ鱗茎(りんけい)といわれている部分です。
厳密にいうと、葉ということになります。らっきょうやにんにくと同じです。
新タマネギ が出回るのは、5~6月。
新タマネギ は辛味が少ないので生食でもおいしくいただけます。


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タマネギ独特の辛味成分が効く
タマネギ の薬効成分のカギは、強烈な辛味成分です。
特有のにおいのもとでもあり、硫化アリルといいます。
タマネギ を切ると涙が出るのは硫化アリルの成分によるもので、ツンとくる刺激臭はイライラを鎮めたり、眠気を誘い、不眠症の改善にも効果があります。
この硫化アリルは、ビタミンB1の吸収を助け、新陳代謝を活発にします。コレステロールの代謝を促し、血液をサラサラにしてくれるのは有名ですが、最近の研究では、血管そのものへの作用も報告されているそうです。
血管の収縮・弛緩のために大切な血管内皮細胞は加齢や肥満で衰えるのですが、その働きをも改善してくれるとのこと。
コレラ菌も死滅させるほどの殺菌効果もあるという話も聞いたことがありますが本当でしょうか。風邪予防にもなるそうです。
そして、イヌリン。イヌリンについては、今度詳しく紹介します。
これらの効果を期待するなら、生食が一番です。
タマネギの皮には花粉症・脂肪吸収を抑制する効果
タマネギ の皮には、抗酸化作用や抗炎症作用があり、動脈硬化予防、毛細血管の増強、花粉症の抑制、脂肪吸収の抑制などが期待できます。
皮を茹でてお茶にするなど、最近では タマネギ の皮のお茶も販売されています。
ぜひ、お試しください。
涙を抑えてタマネギを切りたい


タマネギ を切ると細胞が壊されて、硫化アリルが発生し、目や鼻を刺激します。
涙がぽろぽろ出てきますが、この涙を抑えるためには、切る前に タマネギ をよく冷やし、切り口をよく濡らし、よく切れる包丁でサクサクと切る、という3つの「よく」を実践してみてください!
おいしくいただくレシピ
新タマネギとわかめと梅肉の和え物
梅肉をたたいて、合えるだけ。
かつおぶしを入れてもおいしいです。
梅干しの酸味が唾液の分泌を促します。
食欲不振を解消して、消化吸収も助けます。
新タマネギ が出回るころ、新わかめも出回ります。
酸味にも血液サラサラ効果が期待できますので、ダブル効果です。
牛肉と新タマネギと新じゃがいもで肉じゃが
肉じゃがを牛肉で作ります。
新しょうがを入れるのがコツです。
牛肉には鉄分が豊富。体の抵抗力を高めてくれます。
牛肉の代わりに鶏もも肉を入れて、温泉卵を乗せてもスタミナ満点。
元気が出るレシピです。
それでは、happyベジタブルな毎日を。