さて、ここで問題です。
『トム・ソーヤーの冒険』で知られるアメリカの作家マーク・トウェインが「天使の食べもの」と呼んだ果物はなんでしょう?
正解は「ヘンダワネ」!
これはペルシャ語です。
日本語で言えばスイカ。日本でも夏の風物詩として欠かせないスイカです。
今日はその歴史や効能についてご紹介します。
スイカの栄養・効能
薬膳や食養生の分類である五味五性では、甘味・涼性に属する食材です。
効能を箇条書きにしました。
- 体の熱を冷ます
- 暑気あたりを改善する
- 口の渇きを癒す
- 尿の出を促しむくみを解消する
民間療法では、腎臓の妙薬と言われていましたが、食べ方には注意が必要です。
後述していますので参考にしてくださいね。
また、血管を若返らせたり、肌細胞を再生させたり、解毒や疲労回復、肝臓に脂肪をためにくくする作用があるとも言われています。
スイカの起源
スイカの原産地はアフリカの砂漠地帯だと言われています。
それを人類が栽培するようになったのは、4000年ほど前の古代エジプトで、でもこの時代のスイカは、種を食べるものだったそうです。
そのスイカがギリシヤやローマに伝わって、地中海沿岸で栽培されるようになり、甘い果物(実際は野菜分類ですが)になりました。
では、日本にいつスイカが伝わったのか。
記録はどうやら残っていないようです。戦国時代にポルトガル人が持ち込んだとか、江戸時代に日本に伝わったという説もありました。


スイカを食べない方がいい人
身体を冷やしたくない人
スイカやきゅうりなどのウリ科の植物には、水分が多く含まれています。
特にスイカは100グラムあたり、90グラムが水分です。
ほぼ全てが水分でできているということになります。
ですから、風邪気味の方や妊娠中の方など、身体を冷やさない方がいい方は食べ過ぎには注意した方がいいと思います。
逆に、発熱やノドの乾燥といった症状が表れれば、スイカは解熱や水分・栄養補給に効果が期待できます。
ダイエット中の人
スイカのほとんどは水分でできていますが、スイカ一玉のカロリーはどれくらいだと思いますか?
S玉のスイカ(1800グラム)に対して約650キロカロリーです。
食後に一玉食べたらカロリーオーバーですが、一玉丸ごと食べる人はいないと思いますので、量を調整してくださいね。
スイカにはダイエットに効果的とされるリコピン、カリウム、シトルリンという成分が含まれていますから、適量のスイカであれば、ダイエット効果があるとも言われています。
食べすぎに気をつける、これにかぎります。
口内環境が悪い人
口内炎など、お口の中にデキモノができている人もたくさん食べないようにしてください。
スイカを食べ過ぎると、利尿作用で水分が出てしまいます。
口内炎を治すために必要な水分が減り、お口も乾燥しがちになります。
口の中が乾いていると粘膜の免疫力が低下して、デキモノは治りにくくなりますし、さらにヒドくなることもあります。
また、口臭が強くなってしまうことがあります。
腎臓が弱い人
スイカにはカリウムたっぷり!
健常な人には、むくみや利尿に効果があるのですが、腎臓が弱い人には、水分を排出する機能が弱いので、カリウムを血中に貯めこんでしまうそうです。
病院でカリウムの摂取量制限などがあるならそれに従ってくださいね。
食前食後はスイカを食べない
スイカは大量に水分を含んでいるのはすでに説明したとおり。
胃の消化液を薄めてしまいます。
食べ物の消化吸収に影響が出ると考えられますので、食前に食べると、食事の量そのものがお腹いっぱいで減ってしまうかもしれません。
甘くておいしいスイカですが…食前食後には控えたほうがいいそうです。
夏の暑い日、外で遊んで10時のおやつや3時のおやつにスイカを食べるというのがいいかもしれませんね。
それでは、happyベジタブルな毎日を。