古代エジプト王、ツタンカーメンの墓を発掘した際に見つかったものの中に、えんどう豆があったそうです。
3000年以上前の豆は、無事発芽し、花とさやは紫、豆は茶色というえんどう豆は今も栽培されています。
さやごと食べる「サヤエンドウ」、実を食べる「実えんどう」があり、未成熟の実えんどうの実を「グリーンピース」といいます。
実えんどうが乾燥するとうぐいす餡の材料となり、みつ豆に使われたりします。
サヤエンドウ とグリーンピースの中間の品種が、スナップえんどうです。
Contents
豆類だけど緑黄色野菜
サヤエンドウ もグリーンピースも豆類ですが、緑黄色野菜の分類です。
両方の働きを併せもつのが特徴で、ビタミン、ミネラルに加えて、良質なたんぱく質も豊富に含んでいます。
中でも必須アミノ酸のリジンは、体の成長や修復にかかわる成分で、疲労回復にも効果がありますし、集中力を高めたり、カルシウムの吸収を促進する効果も期待できます。
驚くほどの美容効果
また、カロテンとビタミンCを多く含みますので、相乗効果で驚くほどの美容効果があります。
食物繊維の多い食材と組み合わせると、血行が良くなり、胃腸の働きも改善され、美肌づくりに一役かいます。
たとえば、茹でて、さつまいもや小松菜やニンジンやブロッコリーと一緒に食べるとさらに効果的です。
糖尿病の食事療法
江戸時代の「和歌食物本草」では、
「えんどうは 甘く平なり 毒もなし 気血整へ 巡らするなり」
と書かれています。
えんどうは、甘味に属し、穏やかな性質で毒もない。気血の循環を良くして整え、よく巡るようにしてくれる という意味です。
中国では、糖尿病の食事療法に用いられていました。
その理由は、胃腸の働きを良くして、血行を良くし、咳や痰を止め、カリウムが排尿を促進するので利尿作用も期待でき、低脂肪・高たんぱくでビタミンAとBも豊富な優良食品だからです。
豊富な食物繊維が糖の吸収を抑制するので、季節の野菜ではありますが、積極的に取り入れたい野菜です。
おいしくいただくレシピ
元気を促す「サヤエンドウの卵とじ」
甘辛い出し入りのタレで サヤエンドウ を煮て、卵でとじるだけの料理ですが、良質なたんぱく質の組み合わせなので、元気回復に効果があります。
七味唐辛子や山椒をふって辛味を足すと、消化を促してくれます。
酒と塩を加えて「グリーンピースご飯」
ご飯もグリーンピースも甘味に属するので、酒と塩で引き締めて味付けをします。
グリーンピースが嫌いという人は多いと思いますが、新鮮な採れたてのグリーンピースを口に含めば、まったく違う食べ物だということに気づくはずです。
カアチャンは、春に食べる新鮮なグリーンピースが楽しみで、雪が降る前から種を蒔くのですから!
塩味や発酵食品を加えて「ベーコンとサヤエンドウのバター炒め」
「 サヤエンドウ には塩味を加える」これが鉄則です。
ベーコンと サヤエンドウ をバターで炒めれば、酒のつまみにもなりますし、そこにふわふわ卵を加えれば朝ごはんのトーストにも合います。
油をオリーブオイルに変えて、パスタを加えれば、春のおいしいパスタが出来上がります。
辛味のこしょうも多めに!
辛味を加えて「グリーンピースのとひき肉のカレー」
鶏のひき肉とグリーンピースを入れて、ドライカレーを作ってみてください。
辛味のしょうがをたくさん入れて、トマトケチャップも多めにすれば、お子様もおいしく食べられるはずです。


下ごしらえを忘れずに
ヘタの部分を折って、片側の筋を取り、つぎに反対側の花落ち部分をつまんで取ります。筋が残っていると食べにくいので、下ごしらえを忘れずに。
それでは、happyベジタブルな毎日を。