キュウリはやっぱりぬか漬けがいいみたい

キュウリはやっぱりぬか漬けがいいみたい

土用の風習の一つにキュウリ加持というのがあります。
ご存じですか?

キュウリ加持 は空海も執り行なった土用の儀式です。

水分豊富なキュウリにあやかり、暑い夏を乗り切るための祈祷儀式をおこないます。

キュウリに厄災を封じ込めることで、無事に過ごせるそうです。

現在は小豆島の大観音、愛媛の永徳寺と栴檀寺、京都の神光院の キュウリ加持が知られています。

今回は、キュウリのことについてまとめました。

キュウリの栄養・効果

キュウリ の旬は、7~8月です。

原産地は、インドで熱帯地方が原産です。

栽培の歴史は3000年前にさかのぼり、日本では、江戸時代の頃から栽培されるようになったそうです。

薬膳や食養生の分類である五味五性では、甘味・寒性に属する食材です。

効能を箇条書きにしました。

  • 体の熱を冷ます(ほてり)
  • 余分な水分を排出する(むくみ)
  • 渇きを止める(熱射病)
  • 体を潤す

民間療法では、ほてりを鎮めるために、 キュウリ を絞った汁を両足の裏につけて熱を下げたそうです。

絞り汁はキョウカンバといい、今も市販の化粧水に使われています。

また、膀胱炎やむくみのあるときには煎じ汁を飲みました。

一方、高熱があるときは、発汗を促して病原菌や熱を発散させる必要があります。
キュウリ のように体を冷やすものをたくさん食べてしまうと、熱が外に出ずに体内でくすぶってしまい、かえって悪化させてしまうこともあるので、気を付けてくださいね。

夏にふさわしい食材

日本の夏は湿気が多く、体内に熱と水分が滞りやすいので、 数種類のビタミンやミネラルが含まれる キュウリ は夏にふさわしい食材です。

カリウムが多い

カリウムが豊富で、夏のほてったからだを冷やし、排尿を多くしてくれます。

たくさん汗をかいて渇いた体を補い、汗で失われた体液を補ってくれます。

同時に余分な塩分も排出されるので高血圧や心臓病、腎臓病などの予防に役立ちます。

けれども、

江戸時代『和歌食物本草』では、

キュウリ こそ 甘く冷え物 毒多し おこりをふるひ 痰を生ずる」

と詠まれています。

キュウリ は味は甘く、体を冷やす食べ物ですが、とりすぎると高熱性の病になったり痰を生じたりするという意味です。

96パーセントが水分

ほとんどが水分である キュウリ は、体を冷やす性質がとても強いのです。

日焼けなどの際に、湿布するのも効果的ですし、日焼けした肌に薄切りにした キュウリ をペタペタと張りつけて冷やす保湿パックのような使い方もできます。

現在はハウス栽培もすすみ、年中出回るようになったため、冬でも、たくさん食べる人が増えていますが、体を冷やす食材を冬にたくさん食べるのはおすすめできないそうです。

食材が持っている性質を知らずに、食べたいだけ食べてしまうと、かえって体にとっては、薬になるものが毒にもなってしまうということは心に留めておいた方がいいと思います。

アスコルビナーゼとは

アスコルビン酸は、ビタミンCを破壊するという意味から名づけられました。

ビタミンCを破壊すると話題になりましたが、実は破壊ではなく、酸化させる成分なのだそうです。

ニンジン、 キュウリ 、カボチャ、リンゴなどに含まれる、ビタミンC酸化酵素のことです。

酵素の働きは、すりおろしたりジューサーにかけたりすると活発になり、熱と酸によって弱まるという性質があります。

そのため、ビタミンCを多く含む野菜や果物と一緒にサラダにするときは、レモンなどのかんきつ類や酢を加えたり、アスコルビナーゼの多い食品自体を加熱調理して酵素の働きを抑えることで、ビタミンCの酸化を防ぐことができます。

ぬか漬けにして発酵させると問題なし

ぬか漬けにして発酵させると酵素が活性化しないそうです。

アスコルビナーゼが取りざたされ、ビタミンCを酸化させてしまうという一面だけがクローズアップされてしまいました。

一方で、ビタミンCを含む食品とアスコルビナーゼを含む食品を共に食べたとしても、体内で吸収される際には、たんぱく質と結合し、還元して、結局ビタミンCとして吸収されるといった研究結果もありました。

食べ物の栄養や効能に関わる研究は、日々続いていて、まだまだ分からないことが多い世界だと思います。

鵜呑みにせずに、また一つのものだけをたくさん食べたりせずに、自分で興味を持って、日々勉強しながら料理をして、おいしく食べたいですね。

きゅうりぬか漬け

キュウリをおいしくいただくレシピ

夏にふさわしい薬効を持っているとはいえ、体を冷やす食物の食べ過ぎは禁物。
とくに胃は冷えを嫌い、冷えると働きが低下します。
かえって、夏バテの原因になります。

ましてや冬にたくさん食べれば体調をくずす一因となることもありますので、とくに冷え性の方や胃腸が弱い方は注意が必要です。

現在は一年中食べられるきゅうりが出回っています。

キュウリのぬか漬け

発酵食品の定番、ぬかを使うとカリウムが3倍になるそうです。
お腹にやさしい乳酸菌もたっぷりとれます。

きちんと下処理せずにきゅうりばかり漬けているとぬか床が苦くなることがあるので、かぼちゃやにんじんなど甘味のある野菜も一緒に漬けるようにした方がいいです。

しっかり塩もみしてえぐみをとってから漬けてくださいね。

アクやえぐみがあるので、両端を少し切り落として、塩少々をふってよくもみ込み水気をきってぬか床に漬けるようにするといいです。

キュウリとわかめの酢の物

定番能力酢の物です。
五味の考え方では、甘味の食材をとりすぎると腎機能を抑えるため、腎を助ける塩味であるわかめを合わせるのがルールです。

五性の考え方では キュウリ もわかめも体を冷やす性質のため、おおばやしょうがなどの体を温める薬味を加えましょう。

キュウリ には一緒にとった野菜のビタミンCを破壊する酵素が含まれているといわれていいますが、酢を加えたことで酵素を抑えることができるため酢の物はベストバランスです。

うざく(うなぎとキュウリの酢の物)

うざく

うなぎには、ビタミンCがありません。
キュウリ にはわずかですがビタミンCが含まれています。
そして、 キュウリ のアスコルビナーゼを酢で抑え、体内で吸収される際には、うなぎのたんぱく質と結合し、還元して、結局きゅうりに含まれるビタミンCは吸収されている・・・

そういう料理なのかもしれません。
まどろっこしいですけどね。

昔からある料理ですし、やはりずっと受け継がれてきた料理というのは、味も、食べ合わせも、栄養バランスも、うまくできているのかもしれませんね。

 最後に

アスコルビナーゼ を調べていたら、以下のような文章を見つけました。

キュウリ のアスコルビナーゼが他の野菜のビタミンCを破壊して、ビタミンCを摂取できなくなるようなことはないと書かれています。

「にんじんに含まれるアスコルビナーゼがビタミンCを壊してしまう」という説が一般に通っていますが、これは間違いです。アスコルビナーゼ(現在、この酵素名は学術用語ではない)はアスコルビン酸酸化酵素のことで、還元型のビタミンC(L-アスコルビン酸)を酸化型ビタミンC(デヒドロアスコルビン酸)に変化させます。体内でも還元型ビタミンCはデヒドロアスコルビン酸に酸化されますが、状況に応じて容易に還元型に戻ります。実際、還元型を摂取しても酸化型を摂取しても人体内ではほとんどが還元型として存在することが実験でわかりました。そのため、「還元型ビタミンCと酸化型ビタミンCのビタミンC効力は人体内では同等である」とされ、「四訂食品成分表」からは、還元型と酸化型を合わせた総量(総ビタミンC)をビタミンC量として示しています。

http://www.5aday.net/v350f200/faq/20.html より

それでは、happyベジタブルな毎日を。