夏の夜、布団を蹴っ飛ばして寝ていると…。
アイタタタ! 足がつって動けなくなってしまうことはありませんか?
足がつるというのは、筋肉が痙攣していると考えられます。
ほとんどの場合は、一過性のものだということですが、頻繁に足がつって寝不足になってしまうようならば、病気の可能性もありますので、医療機関で受診してくださいね。


足がつる
自分の意志とは関係なしに、筋肉が痙攣することです。
夏場に足がつる原因のひとつに、「電解質異常」というのがあります。
電解質とは、血液の中にあるカルシウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルイオンのことです。
ミネラルは筋肉や神経の働きを調整しています。もしミネラルバランスが崩れてしまうと、足がつりやすくなると考えられています。
ミネラルバランスが崩れやすい状態というのが、発汗や脱水症状です。
発汗が増えると、一緒にミネラルも排出されてしまいます。
暑い夏は、ミネラルバランスが崩れやすい時期なのです。
もともと日本人はカルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などの摂取量が少ないと言われていますので、夏場はさらに不足しがちになってしまうのかもしれません。
ミネラルは体内で合成することができません。
ふだんの食事で、バランスを保ちながら摂取していくことが大切です。
ミネラルを摂り過ぎても体調不良につながるので注意が必要ですが、ほとんどのミネラルは食べ物の中に少量ずつ入っているので、ふつうに食べている分には摂り過ぎることはないはずです。
ミネラルバランスが崩れて電解質異常になると、足がつるくらいならともかく、言動に異常が生じるなどの認知症状が出ることもあるそうなので、気をつけたいですね。
漢方薬の芍薬甘草湯が足のつりにとてもよく効くという話は聞いたことがあると思います。
けれども、甘草というのは、漢方薬の7割程に含まれていて、複数の漢方薬を飲んでいると過剰に摂取しやすいそうです。気をつけなくちゃいけません。
甘草による副作用に、偽性アルドステロン症というのがあります。
尿量の減少、顔や手足のむくみ、まぶたが重くなる、手がこわばるなどの症状が出たらすぐにやめて、医療機関に相談です。
できれば、足がつるのは一過性のものがほとんどなので、薬に頼らずに治したいですよね?
薬に頼らずに治す方法を検索すると、
規則正しい生活、バランスの良い食事、適度な運動やストレッチ、ミネラルの入った水分補給、アルコールやたばこを減らす、疲れやすい靴を避けるなど、修行僧のような徹底した生活をしましょうとのこと。
なかなか、難しいので、まずは、ミネラルの入った水分を日中から意識して摂ること、カリウムを多く含んだ野菜を食べたらいかがでしょうか?


カリウムを多く含んだ野菜
カリウムとは
カリウムは、細胞のナトリウムとバランスをとりながら、正常に保ったり、血圧を調整したりして、常に一定したよい状態を維持するのに役立っています。
ナトリウムはとり過ぎると高血圧の一因になりますが、その一方でカリウムは血圧を下げる働きもあります。
カリウムの摂り過ぎによる害は、普通の食生活ではほとんどありません。けれども、摂り過ぎれば、高カリウム血症の症状が出たりします。腎機能が低下している人などは、カリウムの摂取に制限があります。
バランスがとっても大切なミネラルなのです。
カリウムを多く含んだ食品
果実類では、バナナ、リンゴ、キウイ、柿、メロン、アボカドなどに多く含まれています。
朝、フルーツジュースを一杯飲めば、足りなくなることはなさそうですね。
それから、野菜では、トマト、ほうれん草、小松菜、かぼちゃ、大根、れんこんです。後で紹介しますが、ふだん草(スイスチャード)はずばぬけて豊富です。
イモムシ農園では、日中、畑で汗をかいたら、梅シロップ炭酸やトマトジュースを飲むのが定番です。
また、里芋、さつまいも、じゃがいも、あずき、枝豆、そら豆などの豆類にも豊富に含まれています。
ビールを飲みながら枝豆をつまむというのも、理にかなっていますね。
ふだん草の栄養・効能
ふだん草はほうれん草と同じ「ヒユ科」の野菜です。
葉が大きくて肉厚で、軸は太く、苦味やクセはありません。
漢字では「不断草」と書きます。葉が次々に成長するので、1年を通してずっと収穫できることが由来です。
ふだん草は抗酸化作用のあるβーカロテンや、カリウムを豊富に含んでいます。
また、骨にカルシウムを沈着させる働きのあるビタミンK、骨の形成に役立つマンガン、血を作るビタミンといわれている葉酸、便秘予防に役立つ食物繊維も多めです。
ふだん草は、ミネラルが豊富です。カルシウムやマグネシウム、鉄分などもが含まれています。
カリウムがたくさん含まれているので、筋肉の収縮をスムーズにする働きもあります。
夏の畑に植えておくと、ずっと収穫できますし、夏に必要な栄養素が豊富なので便利な野菜です。
夕食の一品に、ふだん草を加えて、夏の夜の足のつりから解放されたいですね。


ふだん草をおいしくいただく
おひたしや胡麻和え、サラダぐらいしか作ったことがなかったのですが、夏の野菜としてとても有効なことがわかりましたので、いろいろなレシピにチャレンジしてみたいと思います。
ニンニクを使えば、夏バテ予防にもなりますし、おつまみ一品できあがりますね。
梅干しと一緒に合えれば、クエン酸も摂れますので夏の疲れがふっとびそうです!
材料を混ぜてオーブンにお任せ。暑い夏の料理としてラクチンなのは嬉しい限り。
おしゃれな一品。熱源なしで作れるのでいいですね。
(ソースは市販のものでもいいですし!)
いろいろ作ったら、ギャラリーに載せますので、よかったらのぞいてみてください。


それでは、happyベジタブルな毎日をお過ごしくださいませ。